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危険度最高レベル?のソマリア アグネス・チャン視察に論議(J-CASTニュース)

 歌手のアグネス・チャンさん(54)が、女性差別問題などで視察するため、紛争国のソマリアに入った。外務省から退避勧告が出ているだけに、危険な訪問だと批判が出た。しかし、そこは同国でも治安がよい地域だというのだ。

  「アグネス・チャン、危険度最高レベルのソマリアへ出発」

こんなニュースを日本テレビが2010年2月15日に流すと、ネット上では、疑問が相次いだ。

■「旅行者には、できれば避けてほしい」

 ソマリアは、内戦続きで20年以上も無政府状態になっている。それだけに、「なぜ退避勧告も出ている国に」「単なる自己満足では」といった声が上がったのだ。

 ところが、アグネス・チャンさんを送り出した日本ユニセフ協会が、ホームページ上で視察先がソマリア内のソマリランドであることを明らかにすると、その風向きが変わった。

 ウィキペディアなどの情報によると、ソマリランドは、独立の共和国を称し、アフリカの中でも治安が比較的安定しているというのだ。

 外務省サイトでは、ソマリア全土に退避勧告が出ているが、本当のところはどうなのか。

 同省の海外法人安全課では、こう説明する。

  「ソマリランドの境界線では、自治権を巡る争いが絶え間なく起きています。地域に入る過程で、危険な目に遭うことは十分に考えられます。また、地域内はきれいな街で安心だと思っても、一歩間違えれば何が起きるか分からないところがあります。対応できる日本の在外公館や主要国の大使館もありません。そもそもソマリアには在留邦人が一人も確認されておらず、ソマリランドがどのくらい安全かは分からないのですよ」

 もっとも、ソマリアを旅行するのは、憲法で保証された自由で、強制的に止められないという。退避勧告もあくまで旅行者の目安としているが、「危ないところですので、旅行者には、できれば避けてほしいと思っています」としている。

■移動には国連軍の装甲車

 アグネス・チャンさん側では、安全問題について、どう受け止めているのか。

 日本ユニセフ協会の広報室では、今回の視察には、国連が全面的にバックアップしているとして、理解を求める。

  「ソマリアには、境界線からではなく、国連機でケニアから入ります。現地には、ユニセフの事務所がありますし、移動には国連軍の装甲車が利用できます。国連軍のスペシャル・プロテクション・ユニットがホテルや視察先の避難民キャンプでも護衛してくれますので、安全確保はできていると考えています。2月17日に現地入りしましたが、今のところ順調です」

 外務省の緊急人道支援課とは、普段から連絡を取っており、今回も出発の1週間ほど前にFAXで活動概要を連絡したとしている。

 ソマリアでは、紛争の激しい南部が特に治安が悪く、北部のソマリランドは、2008年を最後に紛争がなく、治安は安定しているという。

 ネット上でも、ソマリランドは安全との情報が広まったことから、今度は、ソマリアの実情とほど遠い地域を視察して、ソマリアについてものが言えるのかという指摘も出てきた。

 これについて、日本ユニセフ協会では、「就学率が22%で、女性器切除の慣習が98%も残っているというのは、ソマリア全土で共通する問題です。切除の問題に取り組んでいる現地の人にインタビューもしますので、ソマリアの実情も伝えられると思っています」と話している。


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